あなたの夫はこんな女が好きなの。

不倫をする女なんてつまらない女だ。
節操も、けじめも、慎み深さも、なにもない。
ふしだらで、淫乱で、いいかげんで、だらしなくて最低だ。

彼のオクサマは、様々に表現を替えてはいるが、
何度も彼に私のことをこんな風に言った。

そんな女がいいの？と。

フフフ、そうよ、オクサマ（笑）

あなたの夫は、こんな女が好きなのよ。
どれほどこき下ろしたところで、彼が選ぶのはこの私なの。
彼の大切な子供を産んだあなたよりも、私をね。

世界中の女が「あんなつまらない男なんかに、
惚れられたくはない」と、彼のことを馬鹿にしようとも
オクサマ、あなたにとっては大切な男なのよね。

でも、その大事な大事な彼は、この私を好きなの。
そんなに私を蔑むんだったら、こんな私を好きだという
彼のことも軽蔑すればいいのに（笑）

教えてあげるわ。「正しいこと」を何度説いたところで、
彼はあなたを愛したりしないの。正しいことを列挙する暇があれば、
ほんの少しの心地よい空間を、さり気なく彼に差し出せばいいのに。

今日もオクサマは忙しいのよね？
「なにが正しいか」というメールを、一日中、携帯で一生懸命
送り続けなくてはならないんですもの、ね？

そんな暇があれば、美味しいサンドイッチのひとつでも作って
彼に差し入れたらいいのに。温かい寝具や、時間をかけて
煮込んだスープを差し入れたらいいのに。

あら、そうね。生真面目なオクサマは、
まずお料理教室に通わなくちゃね。

何年先になることやら（笑）