不倫体質の遺伝
2002年8月23日親が不倫体質だと、子供もそうなるという話をよく聞くが、
ご多分に漏れず、私の両親はそれぞれが不倫していた。
父には決まった相手が居て、母も気付いていたようだった。
母にとっては苦悩の日々が続いていたが、やがて母にも
そういう相手が出来た。深夜、母がその相手と電話で泣きながら
話しているのを聞いたことがある。
まだ小学生だった私は、特に何も思わなかった。
母にも色々あるんだと悟っただけで、ふとんに潜り込んで眠った。
母は男にうつつをぬかしていた訳ではなく、存分に私たち
子供を愛してくれた。父は深夜に帰宅する毎日が続いていたが、
そんなものだと思っていたし、休日には母と同じように、
私たちを可愛がってくれた。そんな訳で私は両親に対して
不満などは感じなかった。
母と相手の男は、あまりにも親密過ぎた。男は既婚者。
地元の人間だったので、当然お互いの配偶者同士も顔見知りだった。
あっという間に噂されるようになり、父の耳に入った。
ほどなく、相手の妻も含めた4人が我が家に集い、
難しい顔をして何やら話し合っていたと思ったら、その後
相手の男はふっつりと姿を見せなくなった。
母は、相手の男の妻よりも、ずっと美しかった。
私は相手の男が母を好きになるのは当然だと思った。
だが母の気持ちはわからなかった。
どう考えても、相手の男よりも父の方がずっと素晴らしかった。
容姿も収入も、男としての全てにおいて。
今ならわかる。
母には自分を愛してくれる男が必要だったのだろう。
私が高校生になる頃には、母は母としてではなく、女として
父についての悩みを私に話すようになった。
「パパがおかしいのよ。
こんな不審な行動をしているのよ。
どう考えても女がいると思うのよ」 と。
(そうよ、ママ。パパには女がいるのよ。わかりきったことだわ)
心の中でそう返事しながら、私は母に向かって笑顔でこう言った。
「ママ、考えすぎよ。行動のひとつひとつに意味を考えるなんて
疲れちゃうでしょ?」
そして、母が不審に思ったという父の行動すべてに、適当な
理由付けをして、母を納得させた。
見ようとしなければ、現実なんて目に入らない。
母がありのままの事実に目を向けなかっただけで、
真実を解く鍵はそこら中に転がっていたのだ。
そう、娘の私にだって簡単にわかる程度にね。
ダーリンの妻もそうだ。
週末しか帰宅しない彼。
仕事が忙しいと言いつつ、身だしなみはきちんとしている彼。
その姿を正視すれば、おのずと真実は見えてくるはず。
妻は目を向けない。「隠し事があるんでしょう?」と
問い詰めるのは、否定して欲しいからなのだ。
私の父が事業に失敗した時、一番力になってくれたのは
相手の女だった。女は自分の店を持っていたのだが、
その私財を全て投げ打って父に尽くした。
それをきっかけに父と母は離婚した。
私のきょうだい達は、父を忌み嫌っていた。
母をないがしろにした父を許さないと息巻いていた。でも私は違った。
父には父の、母には母の人生があって、それは私とは無関係だと
常にそう思っていた。親が何を選択しようとも、そんなことは
どうでもいいのだ。私にとって父が父であり、母が母であれば
それ以外のことはどうでも良い。
落ち着いてから父が私に連絡を寄越した。
特に責めようとしない私に気を良くした父は、相手の女のことを
自慢した。私達の母親とは違う細やかさがある、と言った。
そういうものに癒されるといった。
ふん、馬鹿らしい(笑)
自分の娘に向かって、愛人自慢をするなんてね。
密やかに自分達の愛情を貫けばいいんじゃないの?パパ。
パパがその女を大切に思おうとも、私には関係ないのよ。
私の現況を両親が知ったらどんな顔をするのだろう。
パパ、ママ、心配しなくていいわ。
私はあなた方よりもずっと上手にこの関係を続けているもの。
今の私があるのは、パパとママのおかげかもね、うふふ(笑)
ご多分に漏れず、私の両親はそれぞれが不倫していた。
父には決まった相手が居て、母も気付いていたようだった。
母にとっては苦悩の日々が続いていたが、やがて母にも
そういう相手が出来た。深夜、母がその相手と電話で泣きながら
話しているのを聞いたことがある。
まだ小学生だった私は、特に何も思わなかった。
母にも色々あるんだと悟っただけで、ふとんに潜り込んで眠った。
母は男にうつつをぬかしていた訳ではなく、存分に私たち
子供を愛してくれた。父は深夜に帰宅する毎日が続いていたが、
そんなものだと思っていたし、休日には母と同じように、
私たちを可愛がってくれた。そんな訳で私は両親に対して
不満などは感じなかった。
母と相手の男は、あまりにも親密過ぎた。男は既婚者。
地元の人間だったので、当然お互いの配偶者同士も顔見知りだった。
あっという間に噂されるようになり、父の耳に入った。
ほどなく、相手の妻も含めた4人が我が家に集い、
難しい顔をして何やら話し合っていたと思ったら、その後
相手の男はふっつりと姿を見せなくなった。
母は、相手の男の妻よりも、ずっと美しかった。
私は相手の男が母を好きになるのは当然だと思った。
だが母の気持ちはわからなかった。
どう考えても、相手の男よりも父の方がずっと素晴らしかった。
容姿も収入も、男としての全てにおいて。
今ならわかる。
母には自分を愛してくれる男が必要だったのだろう。
私が高校生になる頃には、母は母としてではなく、女として
父についての悩みを私に話すようになった。
「パパがおかしいのよ。
こんな不審な行動をしているのよ。
どう考えても女がいると思うのよ」 と。
(そうよ、ママ。パパには女がいるのよ。わかりきったことだわ)
心の中でそう返事しながら、私は母に向かって笑顔でこう言った。
「ママ、考えすぎよ。行動のひとつひとつに意味を考えるなんて
疲れちゃうでしょ?」
そして、母が不審に思ったという父の行動すべてに、適当な
理由付けをして、母を納得させた。
見ようとしなければ、現実なんて目に入らない。
母がありのままの事実に目を向けなかっただけで、
真実を解く鍵はそこら中に転がっていたのだ。
そう、娘の私にだって簡単にわかる程度にね。
ダーリンの妻もそうだ。
週末しか帰宅しない彼。
仕事が忙しいと言いつつ、身だしなみはきちんとしている彼。
その姿を正視すれば、おのずと真実は見えてくるはず。
妻は目を向けない。「隠し事があるんでしょう?」と
問い詰めるのは、否定して欲しいからなのだ。
私の父が事業に失敗した時、一番力になってくれたのは
相手の女だった。女は自分の店を持っていたのだが、
その私財を全て投げ打って父に尽くした。
それをきっかけに父と母は離婚した。
私のきょうだい達は、父を忌み嫌っていた。
母をないがしろにした父を許さないと息巻いていた。でも私は違った。
父には父の、母には母の人生があって、それは私とは無関係だと
常にそう思っていた。親が何を選択しようとも、そんなことは
どうでもいいのだ。私にとって父が父であり、母が母であれば
それ以外のことはどうでも良い。
落ち着いてから父が私に連絡を寄越した。
特に責めようとしない私に気を良くした父は、相手の女のことを
自慢した。私達の母親とは違う細やかさがある、と言った。
そういうものに癒されるといった。
ふん、馬鹿らしい(笑)
自分の娘に向かって、愛人自慢をするなんてね。
密やかに自分達の愛情を貫けばいいんじゃないの?パパ。
パパがその女を大切に思おうとも、私には関係ないのよ。
私の現況を両親が知ったらどんな顔をするのだろう。
パパ、ママ、心配しなくていいわ。
私はあなた方よりもずっと上手にこの関係を続けているもの。
今の私があるのは、パパとママのおかげかもね、うふふ(笑)
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