泣いた彼
2002年4月13日彼とゆっくりお酒を飲んだ。
いつでも眠ってしまえる状態で
愛する彼と二人きりで飲むお酒は最高だ。
ところが今夜は珍しく彼が荒れていた。
いつもはとても楽しいお酒の飲み方をするのに
激務の疲れがそうさせるのか、私に絡むように話す。
困った表情で涙を浮かべながら、内心うんざりしていた。
議論する必要を感じれば、酔っ払い相手でも話し込むけれど
今夜は、彼との会話に全く価値を感じなかった。
困ったヒトね(苦笑)
この話はやめましょう、そう言うと彼はますます激昂して
語気を荒げる。ふう、仕方ないわね。
あまり気が進まないけど、泣きの一手で封じ込めることに。
あ、彼の妻のように大暴れで泣いたりしては逆効果なんで
間違ってもそんなことはしませんけれど(笑)
必死に涙をこらえて、健気にも彼を理解しようとしている表情、
それでもこらえきれずに涙がはらはらとこぼれ落ちる・・・
なーんてね(疲れる)
彼は大仰に両腕を広げて、私を抱きしめる。
すまない、ごめんよ、悪かった…と。
飲んでいると力の加減がわからないらしく、痛いほどの力で
抱きしめられる。彼の腕の中で舌を出して私は微笑む。
彼の興奮を落ち着かせて、やれやれと思っていたが、
どうも彼の様子がおかしいことに気付いた。
私と目を合わせない。どうしたことか。
当り障りの無い会話をしながら様子を見ていて解った。
彼は、泣いているのだ。もちろん涙を流したりはしないが
決して私に悟られないように、彼は心で泣いていた。
驚いた…
いつも私は、小賢しい自分のやり方に自己満足を覚えて
彼のことをうまく操縦しているように錯覚しているが、
本当はそうではない。彼が、本質的に物事に動じないことに
深く安心し、支えられているのは自覚している。
ところが、今、目の前の彼は泣いているのだ。
私は一瞬動揺した。
ふふ(笑)、ただし「一瞬」だけね。
すぐに気持ちを立て直す。
はかなげで涙もろい女というだけでは彼の女は務まらない。
瞬間的に私は、息子を慈しむ母親のように彼を包み込む。
何も言葉をかけずに、彼の頭を私の胸に抱え込んだ。
髪をくしゃくしゃにして彼に頬ずりして、彼の瞳を覗き込む。
見透かされた彼は気まずそうに、それでいて嬉しそうに
「なんだよ!」とふてくされている(笑)
いつもは絶対にしない呼び方で彼を呼ぶ。
「ちゃん」づけで、まるで母親のように…ふぅ。
彼は観念した様子でぽつりぽつりと私に話し始めた。
自分の親に対する思い、息子に対する思い。
彼の妻は、彼が妻を愛さない限り、彼の親に子供を
会わせようとはしない。たった一人の可愛い孫にも会えない
親を不憫に思い、彼は泣きたくなったのだろう。
ここのところ、妻の激しい攻撃が続いていることもあって
彼の気持ちはかなり不安定なのだと思った。
私との関係を続けることは、親不孝を続けることでもある。
彼は親を思い、息子を思い、そして私を見つめていた。
心には様々なことが去来したに違いない。
悪酔いしている姿も納得できた。
やがて彼は落ち着いた。
そして、まるで世間話をするかのようにぽつり言った。
「やっぱりオレ、あいつ(妻)のことキライだ…。
レイコがオレの奥さんだったら何もかもうまくいくのに…」
今夜の彼は可愛かった。
たまにはこういうお酒もいいでしょう。
奥様。
相変わらず「愛してくれ」とうるさいようですね。
人に気持ちを強要する前に、まずあなたが人を
愛してみてはいかが?(笑)
自分が泣きたいときに泣き、欲しいものを指差して
地団駄踏んでても、な〜んにも手に入りませんわよ?
自分の気持ちを握りつぶすことも、時には必要…
あーら、愛人の私が言うことではありませんわよね。
シツレイしました。ふふ。
いつでも眠ってしまえる状態で
愛する彼と二人きりで飲むお酒は最高だ。
ところが今夜は珍しく彼が荒れていた。
いつもはとても楽しいお酒の飲み方をするのに
激務の疲れがそうさせるのか、私に絡むように話す。
困った表情で涙を浮かべながら、内心うんざりしていた。
議論する必要を感じれば、酔っ払い相手でも話し込むけれど
今夜は、彼との会話に全く価値を感じなかった。
困ったヒトね(苦笑)
この話はやめましょう、そう言うと彼はますます激昂して
語気を荒げる。ふう、仕方ないわね。
あまり気が進まないけど、泣きの一手で封じ込めることに。
あ、彼の妻のように大暴れで泣いたりしては逆効果なんで
間違ってもそんなことはしませんけれど(笑)
必死に涙をこらえて、健気にも彼を理解しようとしている表情、
それでもこらえきれずに涙がはらはらとこぼれ落ちる・・・
なーんてね(疲れる)
彼は大仰に両腕を広げて、私を抱きしめる。
すまない、ごめんよ、悪かった…と。
飲んでいると力の加減がわからないらしく、痛いほどの力で
抱きしめられる。彼の腕の中で舌を出して私は微笑む。
彼の興奮を落ち着かせて、やれやれと思っていたが、
どうも彼の様子がおかしいことに気付いた。
私と目を合わせない。どうしたことか。
当り障りの無い会話をしながら様子を見ていて解った。
彼は、泣いているのだ。もちろん涙を流したりはしないが
決して私に悟られないように、彼は心で泣いていた。
驚いた…
いつも私は、小賢しい自分のやり方に自己満足を覚えて
彼のことをうまく操縦しているように錯覚しているが、
本当はそうではない。彼が、本質的に物事に動じないことに
深く安心し、支えられているのは自覚している。
ところが、今、目の前の彼は泣いているのだ。
私は一瞬動揺した。
ふふ(笑)、ただし「一瞬」だけね。
すぐに気持ちを立て直す。
はかなげで涙もろい女というだけでは彼の女は務まらない。
瞬間的に私は、息子を慈しむ母親のように彼を包み込む。
何も言葉をかけずに、彼の頭を私の胸に抱え込んだ。
髪をくしゃくしゃにして彼に頬ずりして、彼の瞳を覗き込む。
見透かされた彼は気まずそうに、それでいて嬉しそうに
「なんだよ!」とふてくされている(笑)
いつもは絶対にしない呼び方で彼を呼ぶ。
「ちゃん」づけで、まるで母親のように…ふぅ。
彼は観念した様子でぽつりぽつりと私に話し始めた。
自分の親に対する思い、息子に対する思い。
彼の妻は、彼が妻を愛さない限り、彼の親に子供を
会わせようとはしない。たった一人の可愛い孫にも会えない
親を不憫に思い、彼は泣きたくなったのだろう。
ここのところ、妻の激しい攻撃が続いていることもあって
彼の気持ちはかなり不安定なのだと思った。
私との関係を続けることは、親不孝を続けることでもある。
彼は親を思い、息子を思い、そして私を見つめていた。
心には様々なことが去来したに違いない。
悪酔いしている姿も納得できた。
やがて彼は落ち着いた。
そして、まるで世間話をするかのようにぽつり言った。
「やっぱりオレ、あいつ(妻)のことキライだ…。
レイコがオレの奥さんだったら何もかもうまくいくのに…」
今夜の彼は可愛かった。
たまにはこういうお酒もいいでしょう。
奥様。
相変わらず「愛してくれ」とうるさいようですね。
人に気持ちを強要する前に、まずあなたが人を
愛してみてはいかが?(笑)
自分が泣きたいときに泣き、欲しいものを指差して
地団駄踏んでても、な〜んにも手に入りませんわよ?
自分の気持ちを握りつぶすことも、時には必要…
あーら、愛人の私が言うことではありませんわよね。
シツレイしました。ふふ。
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