彼と妻の電話中…

また妻が盛り上がっているらしい。
気が変になりそうだとかってさ。
（そのままでも充分ヘンだと思うけど）

深夜、彼の携帯に妻から電話が入る。
彼が適当に妻の相手してる間に私は入浴を済ませる。

昔はこういう場合、彼の横にピタリと密着して
妻との会話を聞き漏らすまいとしたものだ(笑)
彼が妻にどんな風に接しているのかを確かめ、
また妻の言葉から彼の日頃の行動を窺い知る目的もあった。

けれど今となってはどうでも良いことだ。
彼が妻に調子の良いことを言おうとも、その場限りのこと。
彼は私と過ごす時間を捻出するためにそうするのだ。

彼が妻にイラついて、怒鳴りつけて電話を切る、
このパターンが私の趣味に一番合う。
いつもそうなるとは限らないけどね。

それにしても昨夜、彼と妻は珍しく長電話だった。

以前の私ならイラついてわざと物音をたてたりしたけど
そんなことしても得なことは何ひとつない。
うるさい妻と話しているという時点で彼は既に不機嫌なのだから
私までイラついたら電話のあとで必ず喧嘩になってしまう。

妻のせいで私と彼の平和な時間が台無しになるのはご免だ。

昨夜はベッドで妻と電話中の彼を愛撫した（笑）
いつもよりも丁寧に、そして静かに彼を刺激する。

不快な妻の声を聞きながら、彼のものはいきり立つ。
私は残酷な喜びを感じるの、ふふふ。

彼の呼吸が乱れる。
妻の泣き声が時折受話器から漏れ聞こえる。
あはは、あなたの夫は今私に欲情しているのよ。

私と居るときに妻と話さないでほしいなんて
青いことは言わない。楽しみを見出せば良いだけのこと。

彼は堪えきれずに受話器を押さえて私の唇を吸う。

数分のちに携帯の電源は切られ、
私と彼は結ばれる、何度も。

妻は電話をかけ続けていることだろう、何度も（笑）